住宅ローンの金利変動リスクを抑える方法は?
前回は、前々回と、固定金利型、変動金利型、固定金利選択型のどの返済タイプが有利なのか、非常にざっくりした検討を行いました。
その結果、固定金利型と変動金利型は、金利の変動しだいで、どちらが有利になるかわからない。
変動金利型と固定金利選択型については、急激な金利変動を事前に察知することができなければ、変動金利型のほうが有利になるだろう。という結論になっています。
では、固定金利型と変動金利型のどちらにしたらいいのでしょうか?
私がローンを組んだのは5年前でした。当時は、2002年ころから始まった景気拡大期が続いており、「いざなぎ景気を超えた!」などといわれている時期でした。
2001年ころから続いた、いわゆるゼロ金利時代が終わり、これから金利が上昇するのでは、といわれていた時代です。
従ってその頃は、固定金利の住宅ローンが低金利で利用できる最後の時期だといわれ、ほとんど全員固定金利型ローンを選択していたようです。
私も、35年ローンにすることは決めていたので、ハウスメーカーの営業の人などから、「絶対固定金利のものにすべきです! こんな低金利の条件はもうこれからありませんよ!」といわれていました。
私がとった選択は、ローンの一部を固定金利型にして、残りを変動金利型にする、というミックスタイプのものにするものでした。
前回までのざっくりシミュレーションで検討してみましょう。仮定したモデルをおさらいすると、下記の通りです。
◆ 変動金利型:年利1%
◆ 変動金利選択型(5年):年利2%
◆ 固定金利型(35年):年利3%
ローン期間は35年とします。変動金利が毎年均等に上昇するものとし、変動金利選択型は常に変動金利型より1%高いと仮定します。
この仮定の計算を精緻におこなってもしょうがないので、非常にざっくりとした値を簡単に得るために、年利と設定期間のたたみこみ積分が、返済利子総額に比例しているとします。
検討するケースは、全ての期間を変動金利型とする場合、全ての期間を固定金利とする場合、元金の1/2を変動金利として、残りの1/2を固定金利とする場合の3通りです。
結果は、下表のようになりました。金利上昇が全くない場合には、もちろん変動金利型が有利になります。固定金利型が最も不利で、両者を折半する方法が中間になります。
この傾向は金利上昇が毎年0.1%の場合も同様です。金利上昇が毎年0.2%の場合は、固定金利型が最も有利になります。変動金利型が最も不利で、両者の折半はまたしてもその中間になります。
表 年利積分値
| 金利上昇 [%/年] | 0.0 | 0.1 | 0.2 |
| 変動金利型 | 35% | 94.5% | 154% |
| 変動金利+固定金利 | 70% | 99.8% | 129.5% |
| 固定金利型 | 105% | 105% | 105% |
元金を1/2づつ変動金利型と固定金利型に振り分けた場合、金利が変わらなくても、金利が上昇しても、ほどほどの結果になります。
このほどほど、という点が非常に重要で、金利変動のリスクをある程度ヘッジしてくれます。これが、私が変動金利と固定金利を組み合わせた最大の理由です。

